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ウワサのBECCAN。ブログbeccanです。グルメ、おサケな話、チマタの話題などなど。

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名取洋之助と日本工房

YOUNOSUKE NATORIをご存知ですか?
名取洋之助は報道写真の父と呼ばれる御仁であります。
土門拳氏のお師匠さんでもあった方です。
土門氏のお名前は知っていましたが、恥ずかしながら
名取氏は知らんかった…。
世の中には、まだまだ私の知らない事がたくさんありますね…
9月30日から11月19日まで足利市立美術館で
「名取洋之助と日本工房 報道写真とグラフィック・デザインの青春時代」
という展示がありまして、ワタクシ最終日の日曜日の午後に行って来たんです。
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名取氏や土門氏の撮った写真はもちろんのこと、「NIPPON」という
当時の日本文化を紹介する雑誌の表紙や裏表紙、中身なども展示されていて
小一時間以上はいたかな?大変勉強になりました。
私は、今、私たちが目にしている雑誌のデザインて1950年代くらいの物から
発展した形なのかな…って、今まで漠然と思っていたんです。

しかし、展示されていた雑誌がデザインされていたのは昭和10年前代前半
のものなのですよね。…感動しました。
その時代に生まれた人は、今、おじいちゃん&おばあちゃんになっているのに
展示されていた「鐘紡」の裏表紙CMなんて、今、私が毎月読んでいる
ファッション誌の中で見ているデザインとそんなに変わりないんだもの。
色使いといい、レイアウトといい、書体や、使われているモチーフといい
女性読者のハートをね、こう、がっちりしっかりつかんじゃってるわけですよ。
つかまれたもん。わたし、70年前のデザインに!
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写真の方も興味深くて、当時の日本人の暮らしの日常の1コマを
撮影したものや、相撲・剣道などのスポーツ選手、軍隊、歌舞伎と
多岐に渡り…。
そして、そして、とっても美しい原節子さんのお顔は印象的でした。
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実は、ちょうど私が美術館に着いた時、ギャラリートークをやっていて
聞くともなしに学芸員の方のお話が耳にはいってきたんだけれど
名取さんて、財閥系の「ぼん様」だったらしいですね。
高校に通うのに、芸者さんがいる御宿から通学してたっていうんだから
「おませさん」だったのね~。ようのすけってば!
それで、あんまりお勉強に精が出ず成績が上がらずに
生活態度までそんなだから、ドイツに留学させられてしまったそうです。
そのドイツで、テキスタイルデザインを学んでデザインを身につけたらしいけど。

…でもね、「やっぱりなぁ!」って感じですよ。
多くの広告やグラフィックデザインって、遊びの中から生まれるもんだと
思いましたよ。特に、人に夢と希望を与えるなデザインはね。
贅沢に暮らせる、贅沢に遊べる…その日暮らす為の米粒だとか
野菜だとか、塩だとか…そういう事とは無縁の世界の「ぼん様」だからこそ
ドイツに留学できたわけだしね~。(その当時すごいことだと思う!)
多くの人が、恐らく貧しい暮らしをしていた頃に
「名取ぼん」は、その恵まれた境遇を、血筋をちゃんと消化して
こうしてデザインの世界にしっかりと還元しているんだから
やっぱりそういう富裕層の人々も必要だ…なんて思いましたね。

最終日、行けて良かった。後で、ミュージアムショップに
図録買いに行っちゃおカナ?
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【オマケ】
でもね、詩とか文学は、貧しい生活や大変な苦労をされた方(精神的にも含め)
の書いたものの方が、胸を打つ気がします。
貧しさの中で喘いで、じっと手を見る…そんな中から人々の心を
早鐘のごとく打ちまくる数々の創作が生まれてきた気がする。

足利市立美術館
コメント
この記事へのコメント
う~ん!!
哲学ですね!
作品の持つオーラ(パワー)はその作者の思いや情熱が入っていいればいるほど。。
打たれますよ!
古代遺跡!古墳!江戸・明治・大正・昭和の初期まででしょうか?本当の意味でデザインや意匠にジャポニズムが色濃く出ているのは。そしてパワーのある作品は!
車もそうですよね!
最近では見ない三次元曲線の手曲げ板金でしか出せないグラマラスなライン!
そんな心のこもった作品に囲まれて生活したいものです。
2006/11/25(土) 17:57 | URL | 太田のボサ好き #-[ 編集]
生命力が…
デザインの強烈さって、ある種「生命力の問題」かな…って思いますがどうでしょう?
原始時代から、文明というものが生まれて雨後のタケノコのように人々の生活がグングン向上した頃とか、宗教改革、産業革命などのように大きすぎる変化の起こったとき。そして戦争のような哀しい悲しい出来事が起こって生命の危機にさらされた時とか。ボサさんの仰る「作品のオーラ」がキラキラしているのは、人間の根源の生命力のようなパワーに比例しているんじゃないかなと思います。
「生きたいんだよぉォお~」っていう強い想いね。
私たちは、今、幸せなことに平和な日本で平和な毎日を過ごし、しかし、デザインしたものは先人たちの模倣でしかない。
わけだけれど、それでもネ、なんとか自分なりのクラフト精神は持っていたいもんデスネ…。
2006/11/26(日) 19:44 | URL | BECCAN #-[ 編集]
私も始めて知りました、でも作品を見て感動しました。「名取洋之助と日本工房 報道写真とグラフィック・デザインの青春時代」 展示会は現在長崎で開催中です、又遊びに来ます。
2006/11/30(木) 00:01 | URL | takeonon #-[ 編集]
takeononさま
コメントありがとうございました。
今は「長崎」なんですね。
同じ感動を分かち合える人が日本全国にいるのは嬉しい事ですね。
たくさんの人が見て、何かを感じ取ってくれるとイイナと思います。
(ってワタシの作品じゃないですけど…)
また、気軽にあそびに来て下さいね。
2006/12/01(金) 13:02 | URL | BECCAN #-[ 編集]
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2007/03/01(木) 08:52:31 | playtcafe*cinema*art*